2011年11月19日

Microsoft Visual Studio LightSwitch 2011


Microsoft Visual Studio LightSwitch 2011を使ってみました。
この新製品は2011年8月に販売が開始、通常パッケージ版の参考価格は3万7800円。2011年12月31日まではキャンペーン価格で約33%引きだそうです。
現在は、Visual Studio 2010の上で動くテンプレートになっており、実際インストールしてみると.NET Framework 4.0とVS2010がまず最初にインストールされます。

LightSwitchは、ビジネス・アプリケーション向けのRAD(Rapid Application Development)ツールで、①データ・エンティティの定義 ②画面の定義 ③実行、テスト ④配置の順にほとんどコードを書かなくてもある程度のWebブラウザを使った業務アプリの作成を行う事ができます。
最後の配置先で、ローカルだけでなくWebサーバやクラウド上にも配置できる。また、データベースだけSQL Azureにすることも可能。つまりWindowsのクラウドサービスWindows Azure Platformに繋げるローカルの開発ツールとしてVisual Studioを使い自社のサービスを強力に牽引していこうという意図が見えます。
実際試用したところ、LightSwitchはVisual StudioやMicrosoft Accessを使った事のある人であればほぼ違和感なく扱えます。特別な処理をやりたければ、C#やVBのどちらかでカスタマイズも可能であるので過去に多少なりともそれらのプログラミング経験があれば敷居が低く選択肢としては当然ありですね。
おなじくWebアプリケーションプラットフォームサービスのGAE(Google App Engine)やAWS(Amazon Web Services)の新規にSDKを憶えるより導入はスムーズであると云えます。
余りにUIもそっくりなところがあるのでAccessの立ち位置が危うい感じがするが・・・、MSがクラウドサービスを伸ばしたいのであれば至極もっともな方法だと思われる。だがそれでも分散処理が要求される高い負荷が予想されるサイトでは、GAEのMapReduceもHadoopなどの分散処理とAjaxと相性の良いオープンな技術を使ったプラットフォームは魅力であろうし、またAWSのRed Hat Linux、Ubuntu、SolarisなどのOSが自由に利用できる環境も魅力であり続けるでしょう。
Microsoftは、良いアプリケーションやツールを作るが、どれもWindowsにディペンドしている。この大方針が揺らがない限りある程度PC OSの売り上げは安泰だが、クラウドプラットフォームサービスのシェアは頭打ちかもしれない。一昔前米国内の独禁法でOS部門とAPPS部門を分離するかどうか揉めたことが、あるが僕は本来そうすべきだと思います。
そうすればAPPS部門もWindowsの売り上げに貢献する為に働かなくて済むしLinux版Officeなど出てきたはずだと思います。AppleでいうところのClaris Corporation(現:FileMaker, Inc.)みたいにね。

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